平成19年8月5日 第24回全国城郭研究者セミナー  (採択) 

NTTドコモ無線基地局施設および土気城に関する緊急アピール
  土気城(千葉県千葉市緑区土気町所在)は、戦国時代この地を支配した土気酒井氏の居城ですが、遺存度・学術的価値の高さから県内屈指の中世城郭といわれ、国史跡に値すると定評のある文化財です。歴史的には、北条氏政軍の来襲を受け、遠く越後の上杉謙信に救援を求めつつも、土気酒井氏単独で北条軍を撃退した永禄8年(1565年)2月の戦いにより、よく知られています(「河田文書」)。このような土気城は地域住民の誇りであり地域のシンボルにほかなりません。とりわけ戦国期城下集落「宿」の町並みを今に残す土気本郷の住民にとりましては、土気城跡は、先祖がまさしく一所懸命にまもってきた空間であり、自らのルーツ、アイデンティティの源といえる空間です。また宗教的意味を有する空間でさえあります(七里法華)。

  しかるに7月下旬、地元住民に何らの説明のないまま、その土気城の三の丸内、二の丸虎口近くの道路わきにNTTドコモの無線基地局と推定される施設が建設されようとしていることが明らかになりました。その位置は、土気城の景観をはなはだしく害し、土気城全体の文化的・学術的価値を著しく損ない、また地域住民・見学者に精神的苦痛を与える位置です。(土気町826番地・日本航空研修センターより南南西約100m付近 北緯35.529834度,東経140.289378度付近(世界測地系))

  一方、土気城本丸・二の丸には、現在、日本航空研修センターの施設が存在しますが、かつてこの建設にあたっては、日本航空松尾静麿社長(当時)が土気城の文化財としての価値におおいに理解を示し、その遺構の保存を約し、自ら筆をとり本丸跡に「土気城址」の石碑を建立したという経緯があります。ところが時を経、同センター施設はその使命を終え、閉鎖・非公開の状態が長らく続いて現在に至っています。最近ではその施設の老朽化等が問題となり、所有者日本航空においては自治体等による公園化等活用を望んでいるとの報が聞こえてまいりました。すでに千葉県郷土史研究連絡協議会においては毎年のごとく土気城保存の要望書を県・市等に提出してきましたが、近年には地元住民からも土気城をまちづくりに活かせとの声が上がっております。

 よって、次の事項を求めます。

                                

1.上記NTTドコモの施設の設置場所を土気城域外、歴史的環境・景観上支障のない位置に変更すること。

2.地域が誇る国民的遺産として土気城の整備・公開・活用を図る計画を作成すること


第 24 回全国城郭研究者セミナー
出席者270名 主催:第 24 回全国城郭研究者セミナー実行委員会、中世城郭研究会千葉城郭研究会千葉歴史学会/後援:千葉大学文学部,大学院人文社会科学研究科
※ドコモ基地局設置予定位置
 →概念図(80kB)→鳥瞰図(128kB) 
※千葉県郷土史研究連絡協議会
「千葉市土気城址保存に関する要望書」(1999年)
※地元
「第一期緑区区民懇話会動報告書告書」(2003年)(PDF) 25頁以下
「第3期緑区区民懇話会第3回定例会 会議録」(PDF)  8頁 鈴木良昭会長発言
※(千葉市)
「千葉市第二次5か年計画 パブリックコメント 意見の概要と市の考え方」土気城関連抜粋 2006年